
Norhpenguinさんのところで舞台袖の写真がアップされていたので
対抗してスポットライトの写真を(笑)
ちはやさんも五月に日本舞踊の初舞台なので、某著名劇団系列の社会人劇団で役者
した時の話をちょっと書きましょうかね。役者の心を知らないと映像も撮れないし、
ディレクションもできないってことで、仕事がらみの動機でしたけど(笑)
「舞台の上の時間は短く感じるもの」とありますが、確かに短いですね。
短く感じない時、それはパニック状態の時でしょう。
一般の人、1000人の前で演じた時の話ですが、舞台に出たとたん観客が放つ引力に
引っ張られましたね。ここで驚いて素に戻る(注1)と呑込まれてしまいます。
呑込まれないようにするには、自分に対する自信と信頼のみです。
これが冷静さを保つために重要です。冷静さがないと他の役者と台詞を噛んだり(注2)
台詞が飛んだりします。緊張なんかした日にゃ滑舌が悪くなり、客席の最後列まで
声が飛んでいるか心配したりすると集中力が欠けてしまいます。(マイクは使わない)
そういう時に魔が差すわけですね。
この時、舞台のど真ん中で3分ほど独り言をいう長台詞がありましたが、さすがに
長く感じました。12ポイントの文字でA4縦書き1枚びっしりの台詞です。
もちろん感情を入れないといけませんし、所作(注3)もあります。
実際、中間あたりで台詞が飛びそうになりました(笑) 独り言ですから他の役者が
リカバリーできません。しかもこの時は舞台に立っているのはわたしだけ。
その時、演技をしながら何を考えたか・・・「役の気持ちそのままにしていれば
自然に台詞が出てくる」でした。もちろん問題なく役をこなしましたよ(笑)
つまり、役を作っていたからです。教師の役でしたがその教師の心情と演ずる意味を
稽古の中で叩き込まれ、自分で考えていたからです。演劇では台詞が芝居を作っていく
ものです。しかし単に台詞を覚えていれば役をこなせるわけではないのです。
ちはやさんも厳しい稽古が続くと思いますが、どんな小さなことでも無駄なものは
一つもありませんのでしっかり吸収してください。日本舞踊ははっきりいって難しい
です。台詞がない分、動きが全てです。動きで感情を表現しなければなりません。
しかも着物ですから、動くのは大変。稽古では動きを覚えるのは当然ですが、役の
意味も心情の移り変わりも叩き込んでおかなければ、いざという時に対処出来なくなります。
それと、芝居にもありますが、芝居以上に大事な間(注4)のとり方、これは先生が
良しというまで稽古するしかないでしょう。体のバランスのとり方も大変ですね。
舞台での耐久力をつけるため、とにかくがんばってくださいね★
(注1) 素(す)に戻る 演じている役から普通の自分に戻ってしまうこと
(注2) 台詞をかむ 他の役者が話す台詞と声が被ってしまうこと。
(注3) 所作(しょさく) 仕草、性癖などの動き。
(注4) 間(ま) 動作や台詞、感情の吐露などのタイミング
写真は舞台用ホールで10mの高さに吊っているスポットライト。
下側が舞台です。
